天災ではなく人災

台風21号が過ぎ去ると今度は北海道の大地震。天災が続いている。台風21号は猛烈な風台風で各地に被害をもたらした。中でも海上にある関西国際空港の被害は甚大だった。高潮により滑走路が水没し、大型船の衝突で唯一の連絡橋が通行不能に陥った。北海道の震度7の大地震は北海道全域にわたる大停電を引き起こした。本州からの電力供給も機能しなかった。泊原発周辺は震度2だったのに全ての外部電源が失われた。これらの被害は、きっかけは天災だが、原因は人災だった。関空は毎年5~10cm沈下しているが基本的な対策が取られていない。連絡橋には衝突防護対策が取られていなかった。北海道の大停電は苫東火力発電所がダウンして電力の供給バランスが崩れたためと言われているが、苫東発電所がダウンした場合の対策が抜け落ちていた。本州から電力供給が出来なかったのは、北海道にある受け入れ設備が停電のため作動出来なかったことによる。泊原発はあわや福島原発事故の二の舞になる寸前だった。外部電源を全て北電からの供給にしていたからだ。国交省も経産省も、頭の毛が3本足りない。地震による崩壊は防ぐことは出来ないが、後の大被害は考えれば防げたものばかり。国の無責任さと無能さが浮き彫りになった災害だった。