危機管理学部の隆盛を

日大アメフト悪質タックルの真相が明らかになりつつある。内田監督と井上コーチのウソがバレつつある。同時に日大の危機管理意識の欠如が白日の下に晒されつつある。日大の危機管理対処法は「悪さをして非難を浴びても、じっとしていればその内、頭の上を通り過ぎる」という考え方が基本のようだ。以前、田中日大理事長が暴力団山口組組長とのツーショット写真で問題になったが、その手法で成功している。恐らく今回も田中から内田にアドバイスがあったのだろうとは容易に憶測出来る。この悪質タックル事件は事実が明らかなので、その内解決されると思う。それにしても、日本にはその種のトラブルが多過ぎる。東芝の「チャレンジ」も構造的には同じだ。部下に達成不可能な目標を立てさせ、結果として前代未聞な不正会計を招いてしまった。東日本大震災時、枝野官房長官が、放射性物質の影響を「人体にはただちに影響はありません」のワンフレーズで乗り切ろうとした。でも内実は、政権の家族たちは挙って沖縄へ避難した。阪急阪神ホテルズは、冷凍魚を鮮魚、バナメイエビを芝エビなどとメニュー表示の偽装をし、単なる「誤表示」と主張したがバレてしまって陳謝した。その後他の店での偽装が次々と発覚した。いずれの事件も、張本人は断罪されたのが唯一の救いだ。日大には「危機管理学部」がある。危機管理学部の隆盛を望みたい。