権力者の特有な行動

悪質タックルで相手選手に怪我を負わせた日大のアメフト選手の記者会見がテレビ放映された。会見は本人からの要望で、強制されたものではないとのこと。彼は予め陳述書を作成し、事細かに事の経緯を説明した。悪質タックルを指示したのは監督とコーチだが、自分は断れなかったと説明している。断れなかった自分に責任があるとも言っている。経緯の説明は信憑性に富んでいた。彼の態度は誠実だった。内田監督たちは、まだ20歳になったばかりの青年をここまでも追い詰めるのかと腹立たしさを覚えた。一方、監督たちは未だに会見も開かず沈黙したままだ。非常識だけでなく責任感も無い。監督たちは明日以降反論するのだろうが、反論すればするほど世論の反撃に遭うことになるはずだ。墓穴は大きい。監督もコーチも社会的に抹殺されることになるかもしれない。監督たちの指示とその後の対応は、官邸と似ている。加計学園の獣医学部新設を巡り、加計理事長が安倍首相に面会したとする愛媛県の文書が国会に提出されたが、何と安倍は面会を否定した。根拠は官邸の面会記録を廃棄してしまったからと言う。でも面会記録が無いからといって、面会が無かった証明にはならない。無理筋な言い訳だ。力尽くで押し潰そうとするこの種の対応は、権力を得た者の特有の行動と言えそうだ。