ウソの塗り重ね

柳瀬元首相秘書官の記憶が蘇りつつある。昨年の国会では「記憶に無い」を連発したが、今日の国会では「加計学園の関係者と3回面談したが、愛媛県職員がいたかは覚えていない」また「首相から指示を受けた事も無いし報告した事も無い」と述べた。愛媛県知事は「県職員は子供の使いではない。証拠を見せてやる」とカンカンに怒っている。首相の指示も無くかつ報告もしない秘書官などいるはずがない。もしいるとしたら、秘書官の無謀さも問題だし、それを放任する組織も箍が外れている。官邸は全ての事実を記録しているはず。その内真実が明らかにされるのは間違いない。一方安倍首相は「忖度される側は、忖度されているのかいないのか分からない」と嘯いている。安倍の「知らぬ存ぜぬ」は忖度を認めるところまで後退し始めた。この両者の変化の要因は極めて推測し易い。安倍は先日柳瀬を引き連れて米国に行った。打ち合わせる時間は十二分にあった。機内で口裏を合わせる作業を行ったのはバレバレだ。意気揚々と帰国したに違いない。でもウソはすぐバレるもの。これを愚者の浅知恵という。否、ウソの塗り重ねと表現した方が的確なようだ。