野球の研究者

ゴールデンウイークの海外旅行の目玉であるイチローと大谷の夢の対決が突然消えてしまった。マリナーズはイチローを今季の残り試合には出場させず球団の会長付特別補佐に就任させると発表したからだ。すわ、会長付特別補佐とは何だろうと日本中のマスコミが騒ぎ立てた。中には、これでイチローの日本復帰は無くなったと悲観するマスコミまで現れた。契約内容から言えばイチローの意志で契約を破棄出来るから杞憂に過ぎないのだが。では、今の時期での会長付特別補佐就任とは何を意味するのだろう。この契約により、イチローは今季選手として出場することは無くなった。でも、本人の希望通り現役は引退せずチームに同行。ユニホームを着て練習を行いアドバイスなどは出来るが、試合時にベンチには入れないとのこと。だが来季に関する縛りは無い。来季の初戦は日本だ。イチローが日本の地で出場する可能性は充分にある。更にマリナーズは、イチローをマリナーズ出身の第二の野球殿堂入り選手として見ているはずだ。球団側のメリットは充分分かる。では、イチロー自身はどう考えているのだろう。イチローは2001年からMLBのグランドに立ち、数々の賞を受賞してきた。マリナーズからヤンキース、マーリンズとへと移ったものの、イチローにとってはマリナーズこそが故郷のはずだ。イチローは「50歳まで現役を」と「野球の研究者でありたい」と明言している。今までに、野球バカとか野球好きと言う選手は数多くいたが「野球の研究者」などと言う選手など聞いたことも見たこともない。是非ともイチローには、野球研究者としての道を全うして欲しいものだと思う。