地球レベルから見た考察か

隕石の中に存在するダイヤモンドを分析するだけで、太陽系初期に存在した大型原始惑星の残骸だったと結論付けたのには驚いた。スイスの地球惑星科学研究所が発表した。EUの科学者らはスーダンの砂漠で回収された「アルマハータ・シッタ隕石」を調べた。研究チームは、アルマハータ・シッタ隕石内のダイヤモンドに含まれる微小な結晶包有物を分析。その結果、ダイヤモンドが形成された時の地層圧が20ギガパスカル以上だった可能性が高いことが分かったとのこと。その地層圧から、太陽系初期に存在した大型原始惑星の内部でダイヤモンドが形成され、その後原始惑星が他の天体との衝突により消滅したあとの残骸がアルマハータ・シッタ隕石と結論付けた。この研究者らの推定・考察過程が興味深い。まずスーダンで採取された隕石を分析。ダイヤモンドの存在で原始惑星由来と推測。ダイヤモンド内の結晶包有物で地層圧を特定。地層圧から原始惑星の存在を結論付けた。でも自分は天文物理学についてはズブの素人。この世界の常識が分からない。この研究で科学的に確かなことは、ダイヤモンド内の結晶包有物を分析したことだけ。あとは推定の塊だ。夢がある学問だから、反論しようとは思わないが、少し疑問を呈してみたい。スーダンの小石をどのように隕石と特定したのだろうか。結晶包有物の分析結果から何故20ギガパスカル以上と結論出来たのだろうか。宇宙空間は地球上の条件とは全く違う。違うから20ギガパスカル以上という推測は出来るはずが無いと思うのだが。この根底が崩れると、この論文はボツになる。自分はこう思う。所詮は地球レベルから見た考察だと思う。宇宙は、気圧も温度も時間すらも異次元の世界。地球上で常識と思う発想が、宇宙の考察では間違いの元になっているかもしれない。