隠蔽体質の証明

沈黙を貫いてきた貴乃花親方の反撃が始まった。テレビ朝日「独占緊急特報!貴乃花親方すべてを語る」で、表題の如く全てを語った。協会が相撲に支障は無いと言っていた貴ノ岩の怪我は重傷の右側頭部骨折だったこと。調査委員会への協力を拒否したとされているが、報告や説明のため約20通の文書を協会へ提出していたこと。八角理事長から警察への被害届の取り下げを求められていたこと。協会の発表内容と貴乃花親方の事実認識があまりにも違う事を洗いざらい暴露した。でも、貴乃花親方の発言が全て真実かは誰にも分からない。だが、少なくとも貴乃花親方は相撲協会の隠蔽体質を批判したのは間違いない。相撲協会は事前の申請書類が提出されていないことや肖像権の侵害を理由に、テレビ朝日を出入禁止にしたという。事前の申請書類提出は単なる慣例で罰則すべき対象ではない。顔見せが仕事の相撲にとって肖像権の侵害とは如何なものか。恐らく協会は「蟻の一穴」を恐れたに違いない。テレビ朝日に他局が続けば、理事長の退任どころか、公益法人を外されてしまうかもしれない。しかし出入禁止の措置は間違いだと思う。これでは、益々火に油を注ぐことになる。相撲協会にとって唯一の反撃方法は、隠蔽体質ではないことを証明することだ。このまま反撃しなければ隠蔽体質を証明したことになる。さて、協会はどう動くのだろうか。