常識と非常識が逆転する国

核兵器禁止条約の採択に尽力したことにより、昨年ノーベル平和賞を受賞したICANの事務局長が広島を訪れた。事務局長は、核兵器禁止条約に参加しない日本政府を批判した。そして「被爆地と日本政府の隔たりは大きく、埋める必要がある」と訴えた。ICANは更に安倍首相との面会を求めたが「日程の都合があわず難しい」と断られた。「ICANのノーベル平和賞受賞」にも書いたが、米国の核の傘は幻想に過ぎない。日本は唯一の被爆国として核兵器禁止条約に参加すべきだ。政府は早く幻想から目覚めるべきだと思う。話は変わるが、ユニセフは「日本のおよそ16%の子供が深刻な貧困状態」と懸念を表明している。日本の子供の貧困は「途上国並み」と断じられたのだ。「子供の貧困対策」は安倍政権の看板政策だったはずだが、何の対策も打たれていない。寧ろ、生活保護費を5%減額し、ひとり親世帯の母子加算も減額される見通しだ。口では子供の貧困対策を進めると言い、実態は子供の貧困イジメとなっている。どうやら、日本政府の常識は世界の非常識、世界の常識は日本政府の非常識と断言出来そうだ。