住んだ所も都

サラリーマンは転勤が多い。自分は今までに9カ所で暮らしたことがある。今の住処が一番長いが、二番目に長いのが富士市で単身赴任を含めると18年もその地で過ごした。謂わば第二の故郷とも言える。その富士市について、少し嬉しいニュースがあった。全国の自治体で地域名を冠した「○○ビズ」の設置が相次いでいるという。中小企業向けの無料相談施設で、柔軟なアイデアを提供し企業の売り上げ増を図る活動をしている。全国の「○○ビズ」の発祥となったのが富士市の「f-Biz(エフビズ)」とのこと。富士市のエフビズは2008年に設置され、市の全額負担で運営されている。そのトップには静岡銀行出身でM&Aや起業支援の経験が豊富な小出さんが就任。「お金をかけず、知恵を出す。結果にこだわる」と決意し、従来と異なる手法で成果を上げてきた。エフビズは、企業自身が気づいていない強みを発見したり、販売対象を絞り込むなどビジネスの根幹に切り込むのが売りとのこと。相談件数も増加し、7割で売上げ増の効果が出て、全国から視察が殺到し、全国の○○ビズは19市町に拡大中とのこと。今でもエフビズが各地の相談員に助言しているという。自分はエフビズとは全く関係は無いが、長年暮らした街が○○ビズの先導的立場で活躍している話を聞くと嬉しくなる。住めば都というが、転居して住まなくなっても住んだ所も都と言える。