カタルーニャ独立の落とし所

カタルーニャ自治州の独立問題が揺れている。投票当日スペイン政府は憲法違反だとして暴力で投票を阻止した。しかし、住民投票では9割が賛成。自治州の州議会が独立宣言をし、州民は祝賀ムードだ。だが、政府は自治権を停止し、州首相や幹部を解任し、議会も解散させた。政府の暴力的な行使に対し、解任された州首相は政府のような暴力的な対応はしないと言っている。欧州連合や仏英独などの主要国は一斉に「独立は認めない」との立場を打ち出した。何故なのだろう。中国での漢民族による少数民族の迫害には非難するくせに、どうして欧州での少数民族の独立に反対するのだろうか。カタルーニャは地域独自の文化や歴史や言語を持ち、一つの纏まった文化圏だ。世の中は多様性が求められている。独自の文化を守り育てることこそ心豊かな世界に繋がるはずだ。スペイン政府の高圧的に独立を封じ込めるやり方は間違っていると思う。出来る限りカタルーニャの文化と自治権を尊重し、緩い繋がりのスペイン合衆国を目指すべきだと思う。カタルーニャはアイデンティティーが保障されれば、スペイン残留も選択肢の一つになるはずだ。独立問題の諸悪の根源は、政府の乱暴な阻止行動にあると思う。