恒星間彗星とアナログ人間

2週間ほど前に、史上初めて太陽系の外から彗星が飛来し過ぎ去って行ったとのこと。恒星間彗星と言うそうだ。恒星とは太陽のように自ら光を発し、地球のような惑星や彗星を持つ星のこと。恒星間彗星は、こと座のベガの方向から来たらしい。直径は400メートル以下で、秒速25.5キロで移動。地球から約2400万キロ離れた場所を安全に通過し、今後ペガサス座の方向に進み、太陽系を脱出するとみられている。確認されれば恒星間の軌道を飛行する初の「恒星間彗星」となるとのこと。以前から理論的には知られていたが、何しろ初めての事なので、国際天文学連合は新しい命名ルールの制定に迫られそうだ。人類は古代の時から星の位置や動きを観測して、暦を作り政治や生活に役立ててきた。天文学の父ガリレオは、望遠鏡と物理学を駆使して地動説に辿り着いた。今や宇宙の構造も分かりつつある。そして重力波観測により宇宙の成り立ちまで解明しようとする時代に来ている。星空を眺めながら、よくぞ天体の動きが分かるものだと感心してしまう。天文学に無知な自分にとって恒星間彗星は、エイリアンにも見えるし、幸せを運ぶ星の王子様にも見える。世はデジタル時代だが、自分のようなアナログ人間の方が夢を追う楽しみをより多く得られるような気がしてきた。