不幸と幸福を足すとゼロではなくプラス

酷いギックリ腰になってから早くも1週間が経った。幸い経過は順調。腰を庇いながらも普段の生活に戻りつつある。普段は、朝食後に歯を磨いて洗顔し、その後に電気シェーバーで髭を剃ることがルーチン化していた。だがギックリ腰発症時は腰を曲げることが出来ず、洗顔が出来なかった。次いでという訳でもなかったが、毎日髭を剃ることも止めてしまった。改めて1週間後の鏡に映った自分の顔を見ると、小さな発見があった。第一の発見はアゴ髭にかなりの白髪があることだった。今まで毎日剃っていたから分からなかった。剃らずして初めて知った我が身の出来事だ。鼻の下の髭は昔から格好が良い。カイザー髭とでも言うのだろうか。どじょう髭でもないし、チョビ髭でもない。勿論山賊髭でもない。形を整える訳でもなく富士山型に凜々しく生えている。しかも、頭髪とアゴ髭はロマンスグレーになってきたのに、眉毛と鼻の下の髭は真っ黒で白髪が無い。これも期せずして分かったことだ。突然ギックリ腰になってしまって我が身の不幸を嘆いていたが、ギックリ腰もそれ程悪いものでもないと思うようになった。普段は分からない自分を再発見させてくれるのだから。「災い転じて福となす」と言うよりは「不幸と幸福を足すとゼロではなくプラス」ということなのだろう。勿論「不幸と幸福を足すとゼロではなくプラス」という言葉など聞いたことが無いだろう。今、初めて自分が創作した言葉なのだから。