不遜なマイクロソフト

前例の無い大規模なサイバー攻撃が世界を襲った。パソコンを感染させ復旧と引き換えに金銭を要求するランサム(身代金)ウエアが使われた。サイバー被害は150カ国20万件以上に広がっている。日本のニュースによると、今朝は2件が確認されたとしていたが、夕方には600カ所2000端末に増えている。病院ではシステムが止まり手術が出来なくなったり、工場が止まったりと被害は甚大だ。一連の攻撃はマイクロソフトのウィンドウズのセキュリティー上の欠陥が悪用されたとされている。マイクロソフトは3月に欠陥修正ソフトを提供したが、まだ適用していないパソコンは被害に遭う恐れがあるとのこと。更に問題なのは、マイクロソフトが既にサポートを終了したXPなどだ。マイクロソフトがサポートを止めても、現実社会では多くのXPが使われている。パソコンがグレードアップしたからといって、高価なパソコンを次々買い換える会社は極めて少ないのが現状だ。セキュリティーが穴だらけのパソコンをしょうが無く使っているのだ。そもそも勝手にグレードアップして、古くなったパソコンのサポートをしないというマイクロソフトの経営方針が間違っている。不遜だと思う。一方日経には「身代金型、感染したらどうする?」という記事が載っていた。その答えが「要求に応じぬように」とある。では、実際に被害に遭った人はどうすれば良いのか。要求に応じなければパソコンを使えない。今までのデータは永遠にパソコンの中で眠ることになる。これも極めて無責任な答えといえる。諸悪の根源は、マイクロソフトのサポート体制にあると思う。