ヒジキの健康効果と毒性

ヒジキは食物繊維や鉄分などのミネラルを豊富に含んでいるため健康食材として注目されている。ヒジキによる健康効果は、極めて多岐にわたり、一冊の本が書けるほどの量になる。世界を見渡しても、ヒジキ料理は日本の和食だけに限られている。でも、ヒジキの9割は中国・韓国からの輸入品で、国内産はたったの1割。だから我が家は房総などの海辺に行ったときに、地で採れたヒジキを買うことにしている。日本では古くから「ヒジキを食べると長生きする」と言われている。ところが、2004年に英国の食品規格庁が、ヒジキには発がん性のある無機ヒ素が含まれているので、国民にあえて食べないよう勧告した。その後厚労省は、WHOが定めた無機ヒ素の暫定的耐容週間摂取量から換算し、ヒジキを毎日4.7g以上連続摂取しなければ基準摂取量以下になると報告した。無機ヒ素の体内半減期は人間の場合、およそ28時間。毎日食べ続けなければ体内に蓄積することは無い。ヒジキは少量摂取している限り健康食材と言えそうだ。何しろ、日本では神代の時代からヒジキを神様への供物と珍重し、食している。未だにヒジキを常食して死んだなど聞いたことが無い。歴史が証明している。でも、何事も程々にということが、最も大切なようだ。