液体ガラスの夢

自分は化学屋だから「水ガラス」という物質は知っていたが「液体ガラス」は聞いたことがなかった。最近「液体ガラス」が新素材として脚光を浴びているようだ。従業員僅か12名の(株)ニッコーの塩田社長が4年間研究し3年前に発売し大きな広がりを見せているという。「液体ガラス」とは、石英を常温で液体化したもので、技術はマル秘とのことで残念ながら正体は分からない。でも、効果は抜群のようだ。コンクリートの表面に液体ガラスを塗布するだけで、表面にガラス皮膜が形成され、雨水などの浸入を防ぎ、内部の鉄筋の腐食を防止し寿命を延ばすという。既にトンネルやビルに使われている。木材の表面に塗ると、燃えない、腐らない、割れない、変色しない等々の効果を発揮する。既に厳島神社や横浜大桟橋のウッドデッキなどに使用され見紛うほどの美観を取り戻している。塩田社長は「日本は世界最大級の木材輸入国だが、国土の68%は森林だ。この技術を使って日本を木材加工技術の輸出大国に変えたい」と夢を語っている。筋の良い新素材だと思う。一大産業への飛躍を期待したいものだ。