カテゴリ:201704



30日 4月 2017
自分は化学屋だから「水ガラス」という物質は知っていたが「液体ガラス」は聞いたことがなかった。最近「液体ガラス」が新素材として脚光を浴びているようだ。従業員僅か12名の(株)ニッコーの塩田社長が4年間研究し3年前に発売し大きな広がりを見せているという。「液体ガラス」とは、石英を常温で液体化したもので、技術はマル秘とのことで残念ながら正体は分からない。でも、効果は抜群のようだ。コンクリートの表面に液体ガラスを塗布するだけで、表面にガラス皮膜が形成され、雨水などの浸入を防ぎ、内部の鉄筋の腐食を防止し寿命を延ばすという。既にトンネルやビルに使われている。木材の表面に塗ると、燃えない、腐らない、割れない、変色しない等々の効果を発揮する。既に厳島神社や横浜大桟橋のウッドデッキなどに使用され見紛うほどの美観を取り戻している。塩田社長は「日本は世界最大級の木材輸入国だが、国土の68%は森林だ。この技術を使って日本を木材加工技術の輸出大国に変えたい」と夢を語っている。筋の良い新素材だと思う。一大産業への飛躍を期待したいものだ。
29日 4月 2017
他人の無線LANの暗号化キーを解読して無断で使う「ただ乗り」は無罪であると東京地裁が判決した。常識から外れた判決だと思う。サイバー攻撃と言えばただ乗り、ただ乗りと言えばサイバー攻撃を連想させる。サイバー攻撃は、ただ乗りした上でサイト内に入り込み、データを盗んだり書き換えたりするので、重要な犯罪だ。この裁判では、サイバー攻撃の部分については有罪と判決されたが、ただ乗りの部分は無罪の判決になった。だが、電波法では「無線通信の秘密を漏らしたり、無断で使用したりしてはならない」と規定されている。この規定は単なるお飾りなのだろうか。難しい電波法の解釈はさて置いて、窃盗事件として取り上げられるべきではないのだろうか。無線LANは誰もが無料で使える訳ではない。利用者がNTTなどと契約し、使用料を払って使っている。ただ乗りは、字の通りに「只」で他人の無線LANを使っている。これは明らかな犯罪行為だと思う。東京地裁の判断が間違っているのか、法律に不備があるのかは分からない。だが、この判決は少なくとも「ただ乗り」を推奨し、サイバー犯罪を煽っているように見える。
28日 4月 2017
驚いたことにリスクを犯すはずも無いと思っていた日本郵政が、M&Aしたトール・ホールディングの減損処理4千億円を発表し赤字に転落した。そして東芝はウエスチングハウスで7千億円の損失を明らかにしている。この他に、第一三共はインドで4千億円以上、キリンはブラジルで千億円、LIXILはドイツで700億円を失い、NTTについては累積するとその額が計り知れない状況にある。日本の富が海外に流出している。と言うよりは垂れ流されている。何故このような事が起きるのだろうか。一つは日本企業の金余りだ。事業は好調で儲かっている。懐は豊かだがその豊かさを従業員には還元しない。だからこそ金は貯まるが国内はシュリンクしているから投資先がない。仕方なく事業拡大のために海外企業のM&Aを図る。もう一つは、日本企業の経営者が海外事情を無知なことだ。一言で言えば、素人判断。日本の経営者と尊敬される人に、海外事業を含めて先見性のある人物は殆どいない。元々素質が無い。だから、日本郵政、東芝、第一三共等々と屍が累積する。でも、良く考えるともう一つの理由がありそうだ。東芝のウエスチングハウスの失敗と日本郵政の失敗は、同人物が同思考で同じ失敗をしているのは明白だ。その名は西室。西室は若い頃仕事が出来たと思う。だが、その後東芝を壊滅的に追いやり、日本郵政も窮地に追い込んだ。でも西室は未だに東芝に君臨している。この人物を如何に評価すべきか。答えは決まっているのだが、国としても結論が出せない。多分、そういう事なのだろうと思う。でも、自分の結論は決まっている。
27日 4月 2017
我が家は永いこと日経新聞をとっている。年々日経新聞の記事が少なくなり、広告や写真が多くなってきた。新聞社にとって記事を書くにはコストがかかるが、広告は収入になる。だから記事を減らすということはコストダウンになる。勿論購読者は記事を買っているのだから、記事が減ることは実質的な値上げと言える。日経は他社よりも割高だ。月に4,500円もする。もうそろそろ購読を止めるか、電子版に切り替えるかしようと考えてしまう。単に活字離れと言うだけでは無く、割高な情報源だから新聞離れが起こり崩壊の危機を迎えているのだろう。全国紙の部数減は底が見えない。日本新聞協会発表のデータによると、読売が900万部台を割り込み、朝日は641万部。日経と毎日が300万部前後で、産経は158万部まで落ち込んでいるという。ところが、国会で朝日新聞の「押し紙」問題が取り上げられた。「押し紙」とは、新聞社が販売店に希望部数以上の新聞を強制的に買い取らせるもの。その「押し紙」は配達されずに古紙回収業者を通じて処分されている。朝日新聞は「押し紙」が200万部以上もあり、実売部数はたったの445万部しかないとのこと。「押し紙」は朝日だけでなく、読売、日経、毎日、産経でも同様に存在し深刻化しているようだ。壮大な無駄遣いであるし、環境負荷の問題もあるし、新聞社及び販売店の販促活動の足を引っ張っている。でも、経営者たちは「押し紙」は存在しないと言い張っている。どう見ても日本の大手新聞社はクレージーとしか言い様がない。
26日 4月 2017
東京都が老朽化した分譲マンションの建て替え促進のため容積率を緩和すると発表した。グッドニュースだ。旧耐震基準の建物は元々耐震性が低いし老朽化のため地震には極めて弱い。間取りも狭いし、設備も古いし、漏水や詰まりもあるし、見てくれも悪い。不安と不便と醜観の三重苦を負っている。だが、住民にとって建て替えは容易ではない。建て替え費用の手当て、仮住まいの確保、住民の建て替え合意をクリヤーしなければならない。自分が10数年前にマンション管理士の資格を取り、マンション管理の相談会で活動を始めた頃、建て替え希望のマンションが多く存在していた。しかも、容積率の限度一杯に建てられているケースが殆どだった。建て替えには、容積率が行く手を阻んだ。10数年前の当時から、容積率を緩和すれば建て替えが容易になることは分かっていた。建て替え時に階数を増やし、増やした分を分譲すれば、住民は極めて軽い負担で建て替えが出来る。だが、マンション管理士には役所と折衝し容積率を動かす力など全く無かった。今でも残念に思っている。役所の仕事は遅いと思う。10数年前から容積率を緩和していれば、今頃は住み易く見違えるような街並みになっていたはずだ。そこで一つ疑問が浮かんできた。最近はあちこちで超高層ビルが乱立しているが、誰がどのように容積率を自由勝手にコントロールしているのだろう。住み良い社会を作るには、そのメカニズムを解くことが先決のようだ。
25日 4月 2017
こ奴は許せない。去年末、当て逃げして書類送検されたが号泣記者会見で、3月に不起訴処分になったノンスタ井上だ。ノンスタの事故内容とその時の心情の移ろいは想像し易くこのブログ「不自然な涙」に書いた。当て逃げ事故を起こし、3か月間の謹慎をしていたノンスタ井上が復帰して1か月になる。号泣と3か月の謹慎が功を奏し順調に仕事を熟しているという。相棒の石田は、とにかく謹慎中1人で頑張って井上の復帰を待っている姿が好感されている。万々歳のように思われるが、問題は事故当時に同乗していた人物。井上とは同期のスーパーマラドーナの武智。武智は事故後、マスコミに直撃会見されたが、無言でその場を離れた。事故直前にM1グランプリ2016で3位になっていたスーパーマラドーナ武智へのオファーはこれを契機に激減してしまった。では、井上の当て逃げ事故の時、車内では何が起きていたのだろう。想像に難くない。極めて単純に思える。井上も武智も衝突した時、先ずは我が身の安全を思ったに違いない。次の瞬間、井上は咄嗟に逃げようと思った。この時運転をしていない武智は、井上に逃げずに負傷者を救出すべきだと言った。だが井上は「お前は同期だろ、俺の足を引っ張るのか」と言い現場を逃げることにした。その後、井上と武智は話をしていない。そして、井上の号泣会見に続く。今、井上がすべきことは武智の救済だ。だが、井上にとって武智を救済するには問題がある。今までの言い訳を訂正しなければならない。井上にとって、仲間を救済するか、見殺しにするか、それが問題のようだ。答えは決まっている。救済すべきだ。しなければ、一生苦しみを負うことになる。これを題材に吉本のよしみで又吉さんが小説にしてくれると良いのだが。
24日 4月 2017
今朝のトップニュースは仏大統領選の投票結果。予想通り4強が票を分け合う結果になった。1位の独立系・中道でEU統合強化を主張するマクロンと、2位になった極右・国民戦線で反EUを掲げるルペンが、5月7日の決選投票に進むことになった。今回の大統領選の最大の特徴は、長年にわたって政権交代によって政権を担ってきた共和党と社会党が共に姿を消したことだと思う。もう一つは、EU推進派と反EU派が拮抗して残ったこと。従来の政権を見限り、新しい政治局面への展開を国民が求めたということだろう。3位のフィヨンがマクロン支持を表明しEU推進派は44%となり、一見有利に思えるが、一方極右・極左に拘らず反EU票を合算すると46%になる。ルペンが極右を和らげ反EUを強く打ち出せば、EU推進派対反EU派の戦いになり、勝敗はどちらに転ぶか分からない。どちらにとっても、この2週間が勝負だ。仏大統領選の投票率が77%。英国の国民投票が72%だった。この値は高いのだろうか、低いのだろうか。一国の舵を切る選挙の割には、低いと思う。残りの2~3割の人は何故投票しなかったのだろうかと思案を巡らしてしまう。飜って、日本の国会選挙をみると、衆院選では26年前以降70%を超したことがない。寧ろ3年前は53%で、次回は50%を切るかもしれない。惨憺たる状況だ。自民・公明はいつも低い投票率を望んでいる。浮動票が野党に流れるのを恐れるからだ。政権側が選挙の低調さを願い、一方国民は期待出来ない政治に投票の意欲も無くす。まさに負のスパイラルに陥っている。仏、英、日共、政治能力が秀でている訳ではない。でも、仏、英の国民は常にベターを求めているが、日の国民は何も求めず、只他人任せの流れに乗って彷徨っているだけに見える。
23日 4月 2017
凄い少年が現れたものだ。14歳の中学生将棋棋士藤井聡太四段。去年の奨励会三段リーグで1位になり、14歳2カ月で四段に昇段しプロ棋士になった。中学生でプロ入りを果たしたのは加藤一二三・谷川浩司・羽生善治・渡辺明に続く5人目で、加藤一二三の14歳7カ月を62年ぶりに更新する最年少記録。プロ初戦は奇しくも加藤一二三との対局。62歳の年齢差を跳ね返し加藤に勝利した。凄い少年が現れたものだと思ったが、加藤は引退寸前だから棋力が落ちていたのかもしれないとも思った。ところが、その後も破竹の勢い。公式戦13連勝中だ。一昨年度のNHK杯で準優勝した千田棋士を敗った時に、本物の強さだと確信した。ところが、ところがである。藤井聡太四段が7人の先輩プロ棋士と対決する対局企画「藤井聡太四段 炎の七番勝負New Generation Story」の戦績は何と6勝1敗。想像を絶する強さだ。しかも負かした相手は現在第一線で活躍している元王位の深浦康市九段、元名人で昨年度のNHK杯優勝の佐藤康光九段、羽生善治三冠。この調子でいくと今年度中にタイトル戦の出場を果たすかもしれないし、タイトル獲得も現実味を帯びてきた。先日の電王戦では佐藤天彦名人がponanzaに敗れたが、ひょっとすると近いうちに藤井聡太四段が敵を取ってくれるかもしれない。将棋界に猛烈な新風が吹き荒れ始めたようだ。
22日 4月 2017
日経ビジネスの見出し「マインドなき大臣が更迭されない理由」が目に留まった。嘗ては失態を犯した大臣は即更迭されるのが当たり前だった。しかし、安倍内閣になってから「政治とカネ」の問題で小渕経産相、西川農水相が辞任し、甘利経済再生担当相が口利き問題で絶体絶命の立場に追い込まれて病気を理由に辞任した以降、多くの問題大臣が出現しているが更迭された輩はいない。このブログでも、所謂安倍球団は「マインドなき大臣」の宝庫。いや、宝庫ではなく溜り場、吹き溜まり場だと主張してきた。安倍球団は間違いなく、瀕死の状態にある。何故更迭されないのだろう。現役大臣は一応身体検査をパスしている。更迭した後に就任する新大臣が身体検査に引っかからないとは限らない。寧ろパスしそうもないメンツから選ぶにはリスクがある。だから安倍は更迭しないのかもしれないと薄々思っていた。ところが、日経ビジネスの記事を読んで「更迭しない理由」に納得した。(以下は転記)大臣を辞任させないのは、責任を認めて辞任させるとかえって政権の支持率が下がることを学んだからだ。大臣の辞任が続けば、求心力を失い、支持を失い政権を投げ出さざるを得なくなる。責任を取ったことが、かえって責任を追及される弱みになってしまう。それならば責任など取らない方が良い。更迭させずにジッとしていれば国民は忘れてしまう(以上が転記)。妙に納得し、同時に腹が立った。安倍は国民をナメている。政治に対する真摯な態度が見られない。必ず国民の報復に遭うことになるはずだ。
21日 4月 2017
今回のドライブ旅行には3つの目的があった。三渓園、新鮮廉価野菜、松輪サバ。松輪サバとは、三浦市松輪漁港で水揚げされるマサバのブランド名。大分の関サバと並び称される高級サバだ。実物は見たことはないが、魚体は丸々と太り、脂が乗っているため桜色に見えるという。「黄金のサバ」と呼ばれる由縁だ。三浦沖で一本釣りされ、極力人の手が触れぬよう出荷直前まで生かして運ぶことで生食できるほどの鮮度が保たれるとのこと。松輪のサバは松輪に限る。混むのを予想して11時過ぎに松輪漁港の地魚料理松輪に到着した。「とろサバ炙りたて」が一押しだが、旬が過ぎ脂が落ちているので今日は出来ないとのこと。「松輪サバの塩焼きと小皿シメサバ」と「鯵の刺身」を注文した。塩焼きは美味かった。脂が落ちているとはいうが、充分脂が乗っていた。脂の基準が違うのだろう。シメサバには驚いた。シメサバは酢の〆具合で味が大幅に変る。〆が強いとサバの味がしないし、サバの鮮度の無さを感じさせる。ほんのりと微かに酢を感じる程度が、品があり味も良い。ところが、松輪のシメサバは殆ど酢を感じさせない。生の刺身と言っても良いくらいだ。これ程生に近いシメサバを食べたのはこれが初めて。一瞬大丈夫かなと不安が過ぎった。それ程生に近かった。酢の少なさは松輪のサバの鮮度に自信を持っている現れなのだろう。美味かったが高かった。塩焼きが2,600円もした。でも次回行くことがあれば「とろサバ炙りたて」を食べてみたいものだ。

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