亡霊:西室

驚いたことにリスクを犯すはずも無いと思っていた日本郵政が、M&Aしたトール・ホールディングの減損処理4千億円を発表し赤字に転落した。そして東芝はウエスチングハウスで7千億円の損失を明らかにしている。この他に、第一三共はインドで4千億円以上、キリンはブラジルで千億円、LIXILはドイツで700億円を失い、NTTについては累積するとその額が計り知れない状況にある。日本の富が海外に流出している。と言うよりは垂れ流されている。何故このような事が起きるのだろうか。一つは日本企業の金余りだ。事業は好調で儲かっている。懐は豊かだがその豊かさを従業員には還元しない。だからこそ金は貯まるが国内はシュリンクしているから投資先がない。仕方なく事業拡大のために海外企業のM&Aを図る。もう一つは、日本企業の経営者が海外事情を無知なことだ。一言で言えば、素人判断。日本の経営者と尊敬される人に、海外事業を含めて先見性のある人物は殆どいない。元々素質が無い。だから、日本郵政、東芝、第一三共等々と屍が累積する。でも、良く考えるともう一つの理由がありそうだ。東芝のウエスチングハウスの失敗と日本郵政の失敗は、同人物が同思考で同じ失敗をしているのは明白だ。その名は西室。西室は若い頃仕事が出来たと思う。だが、その後東芝を壊滅的に追いやり、日本郵政も窮地に追い込んだ。でも西室は未だに東芝に君臨している。この人物を如何に評価すべきか。答えは決まっているのだが、国としても結論が出せない。多分、そういう事なのだろうと思う。でも、自分の結論は決まっている。