松輪サバの脂と鮮度

今回のドライブ旅行には3つの目的があった。三渓園、新鮮廉価野菜、松輪サバ。松輪サバとは、三浦市松輪漁港で水揚げされるマサバのブランド名。大分の関サバと並び称される高級サバだ。実物は見たことはないが、魚体は丸々と太り、脂が乗っているため桜色に見えるという。「黄金のサバ」と呼ばれる由縁だ。三浦沖で一本釣りされ、極力人の手が触れぬよう出荷直前まで生かして運ぶことで生食できるほどの鮮度が保たれるとのこと。松輪のサバは松輪に限る。混むのを予想して11時過ぎに松輪漁港の地魚料理松輪に到着した。「とろサバ炙りたて」が一押しだが、旬が過ぎ脂が落ちているので今日は出来ないとのこと。「松輪サバの塩焼きと小皿シメサバ」と「鯵の刺身」を注文した。塩焼きは美味かった。脂が落ちているとはいうが、充分脂が乗っていた。脂の基準が違うのだろう。シメサバには驚いた。シメサバは酢の〆具合で味が大幅に変る。〆が強いとサバの味がしないし、サバの鮮度の無さを感じさせる。ほんのりと微かに酢を感じる程度が、品があり味も良い。ところが、松輪のシメサバは殆ど酢を感じさせない。生の刺身と言っても良いくらいだ。これ程生に近いシメサバを食べたのはこれが初めて。一瞬大丈夫かなと不安が過ぎった。それ程生に近かった。酢の少なさは松輪のサバの鮮度に自信を持っている現れなのだろう。美味かったが高かった。塩焼きが2,600円もした。でも次回行くことがあれば「とろサバ炙りたて」を食べてみたいものだ。