遅ればせながらの花見

遅ればせながら花見に行ってきた。今年は開花宣言後冷え込んだため満開日が相当遅れた。例年ならば1週間前頃に満開を迎えて、今頃は殆どの花びらが散って葉桜になっている頃だ。ここ数日も天気は良くなかったが、満開を迎えているに違いないと想像していた。今年の花見は無しかと思っていたが、今日は風は強いが晴れ。既に葉桜かもしれないが、見に行くことにした。だが、案に相違して、ほぼ満開で花びらは散っていない。枝先にほんの少し葉が見え隠れしていた。桜を見ながらこう思った。10数年前頃に巷で騒がれたソメイヨシノ60年寿命説は、何だったのだろう。ソメイヨシノは接ぎ木で増やすクローン。だから全てのソメイヨシノが一斉に咲き一斉に花を散らす。寿命は60年なので、終戦後間もなく全国に植えられたソメイヨシノが寿命を迎え、戦後60年となる10年前に一斉に枯れてしまうと言われていた。だが、10年経っても依然健在で立派な花を咲かせている。学説は当てにならないものだと思い出しながら、桜を観賞した。ところが、最近はソメイヨシノを嫌う自治体が多いようだ。ソメイヨシノは自動車の排気ガスなどに弱くメンテナンス費用がかかること、ほかの桜と比べると花びらが多いので清掃にも手がかかる。更にヒトの高齢化により自主的に清掃をしてくれる人が減っている。ソメイヨシノを伐採し、花びらの数が少ないコシノヒガンザクラなどに植え替えている自治体も多いとのこと。総合的にみると、ソメイヨシノ60年寿命説も強ち間違いではないと言えるかもしれない。