流行語大賞に異議あり

今年のユーキャン流行語大賞は「神ってる」に決まった。広島カープが優勝した時の緒方監督が思わず吐いた言葉で、1週間程度は流行っていたが年間の大賞と言われると、ウーンと言わざるを得ない。少なくとも年間の流行語というからには数か月は流行ってしかるべきものだと思う。一口に流行語と言っても、対象を何に絞るかで変わってくる。世界の潮流の変化を捉えれば、間違いなく「トランプ現象」だろう。でも日本の流行語ではなさそうだ。世間をお騒がせという観点からは「ゲス不倫」とか「盛り土」になる。世相を表すのは「保育園落ちた日本死ね」や「マイナス金利」だ。だが、流行語には程遠いと思う。そう考えると流行語大賞も面白い。深みがある。今年の流行語大賞を決めるということは、単に今年は何が流行ったということではなく、世相を切ること、言葉に発する程国民に浸透したしたことを明らかにするということだと思う。その観点から今年の流行語大賞を推察すると「PPAP」だと思う。日本の国民が、見たことはあるか、目をくぎ付けにされたことはなかったか、面白いと思った事はあるか、それを見て笑った事があるか、もう一度見たいと思った事はあるか、と問えば、YESと答えるはずだ。確かに一発芸かもしれない。またはひょっとすると大芸人になるかもしれない。それは誰も分からないし、本人も分からない。だからこそ、PPAPは今年の流行語大賞受賞者であるべきだと思うのだが。