高齢者の運転事故

高齢者の運転による交通事故が全国で相次いでいるとの連日のテレビ報道。視界の狭さや判断の遅さや認知症などを問題にしている。確かに正しい一面はあるが、この種の報道は、報道側のキャンペーンだと思えて自分はあまり信じていない。高齢者の事故が増えているからと言っても、高齢者層が増えた為で、割合としては変わっていないからだ。正しくは、高齢者が増えたので見掛け上の数が増えていると言うべきだろう。でも、高齢者が増えたから、高齢者の事故が増えたのも事実。対策は必要だ。自分は55歳になってから運転免許を取得した。最短期間で取得はしたものの大変だった。でも本当に大変なのは免許を取ってから。いきなり実戦になる。狭い道に差し掛かると免許では先輩のカミサンに運転交代をお願いしたものだ。だが今は自分がベテランになり、カミサンは昔のまま。今ではカミサンの運転が少し怖い。運転技術は時と共に変わるものだ。誰でも年を取っても、昔のように、自分は運転が上手いと思っているはず。その自惚れが高齢者の事故増加と繋がるのだろうと思う。自主返納する動きもある。でもそれを出来るのは無免許になっても支障の無い人や極めて客観的に自分を見ることの出来る聡明な人物だ。それに頼ってばかりではいけない。そのような状況の中で、ある県は高齢者にドライブレコーダーを貸し出すことを始めたとか。実際の高齢者が、実際に運転し、実際の運転状況を検証する。実際に体験した高齢者は己の実際の運転技術の拙さを実感する羽目になる。ドライブレコーダーの貸し出しが、実績を残しているようだ。高齢者にこそ「見える化」を推進すべきなのかもしれない。