韓国の汚職防止対策

韓国で明日から接待規制法が施行されるとのこと。目的は汚職防止。適用対象は公務員、教員、記者などの約400万人。韓国には高額な接待や贈り物をする文化がある。だがそれが汚職の温床になっている。国の許認可も、入学への手心も、スギャンダルを握りつぶすこともお金次第という悪い慣習が常態化している。それを正常化しようというのが、この接待規制法だ。対象者への食事接待の上限は2700円に設定され、違反すると双方に厳しい罰則が科せられるという。その他贈り物、慶弔費、講演代にも上限と罰則が設けられている。更にこの法律には何と通報すると褒賞金を受け取れる条文が付いていて、盗撮技術を教える教室が繁盛しているとか。この法律が厳密に実施されれば、韓国文化が様変わりするに違いない。根深い不正や汚職が一掃されクリーンな韓国に生まれ変わるかもしれない。だが一方で高級飲食店が軒並み潰れ、ゴルフ場も閑散になり、公務員の成り手も減り、経済は立ち直れない程急激に減速する恐れは充分にある。それでもこの法律を施行しなければならないほど汚職が蔓延しているということなのだろう。でも接待規制法を施行する前に、韓国政府にはやるべき事があるような気がする。現行汚職罪の厳罰化は必要だが、汚職防止キャンペーンとか全国民に対する不正防止教育や道徳の定着など、国民のプライドを高揚させることが第一歩だと思う。力尽くでは、国民の意識はすぐに抜け道探しに走るだけのような気がしてならない。