勇気ある決断

小泉元首相が原発ゼロ運動の先頭を走っている。9月上旬に日本外国特派員協会で原発ゼロ運動を始めた理由を語っている。総理の時は「原発が必要だ」と言い、総理を辞めたら「原発は必要ない」と言い出した。総理を経験した人物が、こうまでも変われるものなのかとも思った。だが、元首相は「過ちを改むるに憚ることなかれ。過ちを改めざる。これを過ちという」という諺を出し、過ちと分かったのだから改めなければいかんと原発ゼロ運動を始めたと言う。面子を捨てた勇気ある決断だと思う。元首相は、福島原発事故を見て自分で原発の勉強をし直したとのこと。その結果、専門家の言う「原発は安全。コストが一番安い。クリーンエネルギー」が全てウソだと分かった。原発事故は飛行機や自動車の事故とは桁外れに違う大きな被害になる。被害者は今後も故郷に帰れる見通しは無い。電力会社は、安全第一とは言うが利益第一の体質。原発が安いというのはウソ。一番高い。東電は賠償金を払えないので国に支援を依頼してきた。当初は5兆円だったが、去年9兆円になり、今は9兆円でも足りないと言い出した。廃炉費用も使用済み燃料の保管費用も必要で、原発はあらゆる産業のなかで一番の金食い虫。なによりも、原発が止まって5年経つが停電も起きず何ら支障は無い事が証明されている。原発推進派が息を吹き返しつつある。子供や孫たちのためにも小泉元首相の元に結集し原発ゼロ運動を力強く押し進める必要がある。