聖人認定の要件

マザー・テレサが「聖人」に認定された。マザー・テレサといえば、インドのスラム街を拠点に貧困救済に生涯をささげたことで有名だ。宗教、人種の区別のない救済活動はまさに聖女ゆえと言えるだろう。その功績を称え、ノーベル平和賞をはじめ数々の賞を受賞している。聖人に認定されたことは喜ばしいと思うが、聖人の意味付けや位置付けが分からないので調べてみた。カトリック教会には、聖人になるための段階があり、神の僕→尊者→福者→聖人と上がるようだ。キリスト教では、聖人は神様ではない。神様は拝まれるが、聖人は敬わられる存在。神への信仰と聖人への敬意はまったく別のものとして捉えられるとのこと。聖人になる要件として、殉教者でない人が「聖人」に列せられるには、2度の「奇跡」を起こしたことが認定される必要がある。テレサの祈りでインド人女性の腹部の腫瘍が消えたことが奇跡と認められ福者に認定され、脳感染症で危篤状態の男性が回復したことが奇跡と認定され今回の聖人に認定された。だが、今の時代に奇跡を起こさないと認定されないとは、カトリック教会も随分古い時代を生きているのだなとも思う。ひょっとすると、未だに魔女狩りも存在しているのかもしれないと想像が膨らんだ。