笑点の若返りを

チャンチャンスタラカスッチャンチャンのインストルメンタルで始まる笑点が衣替えをした。司会の歌丸が勇退し後釜に昇太が昇格した。そして昇太の穴を三平が埋めた。昇太の抜擢もサプライズであったが、三平の起用もサプライズであった。既に1か月ほど経過したが、概ね順調のように見える。今日も定刻の5時半から放送が始まった。いつもと違い今日は全てが大喜利だった。寄席本来の大喜利はアンコールに相当する余興だったが、笑点の大喜利は司会者の出題に対して、ひねりを効かせて答える「とんち」を競い合うものになっている。要するに「とんち」の勝負だ。「とんち」の力量から較べると、円楽が断トツで、最低は同門の好楽だろう。落語家は口から先に生まれている。円楽は時事醜聞に敏感で上手く「とんち」を効かせることが出来る。一方好楽にはそのようなセンスは無く、自身の下手な「とんち」にドヤ顔をする。見ている方は、下手な「とんち」に白け、更にドヤ顔が追い打ちをかけるのでゲンナリしてしまう。その他のメンバーを見ても、小遊三は下ネタや犯罪ネタに、木久扇はラーメンとバカネタに定着しマンネリ化している。三平は親の七光りだ。初めから期待はしていなかった。ところが、案に相違して少し光る所もある。このメンバーの中では、最も昔気質の正統な噺家としての「とんち」が出来る。三平を見直した。昇太、三平をきっかけに、そろそろ笑点も若返りを図る時期が近づいているように思うのだが。