参院選の改正を

都知事選候補者選定の陰に隠れ、参院選が一向に盛り上がらない。参院は国の立法府ではあるが、今は衆院の付け足しに過ぎない位置にある。一方、都知事は首相に次ぐ絶大な権力を持っている。そう考えると、参院選が盛り上がらない訳が理解出来るような気がする。だが、参院選が盛り上がらない最大の原因は、政策論争が無いことに尽きると思う。アベノミクスに対し、与党は成功だと主張し、野党は失敗だと言う。安保関連法に対しても、与党は合憲、野党は違憲と言い合っているだけ。民進は、日米同盟や自衛隊、憲法への考え方が全く違う共産と組み、保守系3分の2を阻止するという。自民はそれを野合だと非難する。公的年金の運用損失問題やTPP問題も先送りだ。国民は如何に将来の不安を解消する政策があるのかを望んでいるのに、それへの答えは全く無い。票を入れたい政党も人物もいない。盛り上がらない訳だ。では、何故政治家は政策論争も無く選挙を乗り切れるのだろう。その一因は議席の定員制にあるのではないかと思う。7月10日になれば誰かが投票してくれる。そして得票の多い順に自動的に当落が決まる。そこに個人の主義主張、政策は存在しない。これが諸悪の根源だと思う。参院は定員制を廃止し、一定得票出来た人のみを当選する方式に改めるべきだと思う。元来参院は良識の府と言われていた。政党の政策とは関係なく良識のある人だけで参院を構成出来れば、参院選は盛り上がるし、参院も元来の機能を発揮することが出来ることになるはずだ。