V12に思う事

新聞の見出し「V12」を見て、何処かのチームが12連覇したのかと思った。ところがスポーツではなく経済記事。「V12」とは、中間層の拡大で急成長が見込める世界12カ国を指す新興市場のコンセプトで、いま米国で注目を浴びているという。BRICSはもう古いのだ。BRICSは、2000年代以降著しい経済発展を遂げているブラジル、ロシア、インド、中国、南アの5カ国の総称だった。V12とは、インド、中国、パキスタン、インドネシア、バングラデシュ、ナイジェリア、エジプト、フィリピン、ベトナム、ブラジル、メキシコ、ミャンマーの12カ国。「V」はVELOCITYの頭文字で、速度とか速力という意味で、中間層が勢いよく伸びている様を表しているとか。米広告大手が、中間層の収入や購買力などを調査してはじきだしたとのこと。V12の特徴は、女性の活躍が社会の発展や起業で原動力になることと、中間層の多いイスラム教徒を対象にしたサービスや商品への需要拡大だという。いま先進国では格差が拡大し、米国でも日本でも中間層が激減している。経済を立て直すには、中間層を増やす政策が必須だが、アベノミクスは格差を拡大させ真逆方向に進んでいる。結局アベノミクスは金融政策だけで終わり、肝心の成長戦略は言葉だけが踊り具体的な道筋は描けなかった。今からでも遅くは無い。中間層倍増対策に転換すべきだと思うのだが。