ホテルが客を選ぶ時代に

厚労省が旅館業法を見直す方針とのこと。宿泊施設が迷惑客の宿泊を断れるようにする。訪日旅行客の急激な増加を見込み、民泊を営み易くする狙いがあるようだ。現法では、伝染病の客や賭博など違法行為の恐れがある客らを除き、原則として宿泊拒否を罰則つきで禁じている。即ち基本的にホテルは宿泊拒否は出来ないことになっている。それを、障碍や人種など合理的ではない理由で拒否は出来ないが、宿泊施設側が自由に拒否条件を設定出来るようになる。例えば、女性専用のホテルとか大人専用の旅館とか、利用者側から見ても選択肢の幅が広がることになる。勿論人によっては選択肢が狭まるケースも出て来るに違いない。海外では民泊が広がっている。民泊の大手仲介サイトでは、客から民泊を評価するとともに、民泊側が迷惑行為があったか登録客ごとに評価するシステムがある。だから評価の低い客を断れるようになっているようだ。客が宿泊施設を選ぶ時代から、宿泊施設が客を選ぶ時代に変わりそうだ。お蔭で日本人の特徴でもある「旅の恥はかき捨て」は近い将来死語になるかもしれない。