タトゥーあれこれ

観光庁が国内の温泉施設に対しタトゥーを入れた外国人の入浴規制の緩和を求めたとのこと。タトゥーを入れた人物が、公衆浴場やゴルフ場に入場出来ないことは知っていた。だが、それはタトゥー自体の直接的な法規制ではなく、施設管理者に逆らって入場した建造物侵入罪として扱われるとのこと。逆に管理者がタトゥーを認めれば入場出来るのだ。単なる慣行であるとは知らなかった。タトゥーと言うと子供の頃の記憶が蘇えって来る。東京の下町で育った子供の頃は、風呂がある家など殆んど無かった。当然我が家にも無く、家族揃って近所の風呂屋に行ったものだ。当時は背中に入れ墨を入れた怖そうな人も風呂屋に来ていた。父親が、あの人の傍に近寄るな、じっと見るなと注意してくれたことを思い出す。中学生の終わりの頃に我が家も風呂付になり風呂屋のお世話になることはなくなった。入れ墨をした人が風呂屋に入れないと知ったのは大人になってからだ。良い時代になったものだと思った事を記憶している。それにしても時代は変わったものだと思う。日本人のヤクザのような入れ墨は見かけなくなったが、外国人のタトゥーは溢れ返っている。外国人のスポーツ選手は腕に凄いタトゥーをしているし、一般人の女性までもタトゥーが花盛りだ。米国では若者の5割がタトゥーを入れているという調査結果もある。流行りの一つとも言えるが、一生消えることはない。日本の暴力団の象徴である入れ墨と、外国人のタトゥーは生まれが違うように思う。観光庁の外国人に対する規制緩和は理解出来る。だが、日本人には緩和してほしくない。日本人にとってタトゥーはワルの象徴だ。たとえ遊び半分のタトゥーでも、身内の日本人には反社会的人物として映る。その慣習を大事にしてほしいと思う。