マスコミから見たシャープ

シャープがホンハイに買収されることが決まった。夜遅くTBSのNews23を見ていたら、コメンテイターが「シャープはホンハイに1か月も振り回された」とコメントしていた。他のマスコミも同様にシャープに同情的だ。それを聞いて頭の中に「???」が沢山浮かんだ。振り回されたのはシャープだったのだろうかと。1か月前買収が合意に至る直前で、シャープがホンハイに唐突的に3500億円にものぼる偶発債務を明示した。それまでシャープの有価証券報告書に開示されていた偶発債務は800億円だったからホンハイにとっては寝耳に水だったに違いない。ホンハイからみれば時間をかけて偶発債務を精査するのは当然だと思う。シャープは本来ならば、会社更生法を申請した上で交渉に当たるべき立場にある。簡単に言えば倒産したも同然の会社だ。管財人同然の経営者が、救ってくれる会社に対し、役員の身分を保証しろとか社員のクビを切るななどと言える立場ではない。シャープは町田らの経営者の内紛で左前になってしまったが、それらが一掃された後に就任した高橋CEOも優柔不断で厚顔無恥で常識を弁えない人物と言えそうだ。だがそれはシャープのDNAだと見れば致し方ないとも思う。でも、日本のマスコミは余りにも視野が狭く偏向し過ぎている。世論を間違った方向に導きそうだ。その方がもっと心配だ。