カテゴリ:201603



31日 3月 2016
春休みになり、孫たちが遊びに来た。親は仕事があるので孫たちだけで我が家に来た。明日の4月から5年生になる女の子と2年生になる男の子の二人。外に出てスポーツ遊びをしたいと言うので野球のバットとテニスボールとバトミントンを持って外に出た。ところが、小学校の校庭は立ち入り禁止だし、公園にはスポーツ禁止の立札がある。公園の片隅で、こっそりと野球とバトミントンをしたが盛り上がらない。そこで、少し離れた場所にあるアスレチック公園まで行くことにした。道中まだなのとブツブツ言っていたが、公園が見えるなり走り出した。その公園には太い丸太で出来た吊り橋や高い砦や幅の広い滑り台などがある。孫たちは早速遊び始めた。ところが思いのほか難しいようで、吊り橋を渡るのに相当時間を要した。高い砦にはすぐ登れたが、なかなか降りることが出来ない。登る時は目的地が目の前に見えているが、下りる時は着地点が相当したに見える為のようだ。それでも数回経験すると、怖がらず慣れた手つきで遊び始めた。子供の適応力の凄さを肌で感じた。近くの店でアイスを買い公園のベンチで食べた。そろそろ家に帰ろうかと促しても、もっと遊びたいと言う。相当お気に召したようだ。公園には、母親に連れられた3~6歳程度の幼児から小学生まで、多くの子供たちが遊んでいた。幼児を連れた母親たちの公園デビューは大変なのだろうと思った。幸か不幸か、こちらは年寄りだ。今日が公園デビューであったが、楽しいひと時であった。
30日 3月 2016
シャープがホンハイに買収されることが決まった。夜遅くTBSのNews23を見ていたら、コメンテイターが「シャープはホンハイに1か月も振り回された」とコメントしていた。他のマスコミも同様にシャープに同情的だ。それを聞いて頭の中に「???」が沢山浮かんだ。振り回されたのはシャープだったのだろうかと。1か月前買収が合意に至る直前で、シャープがホンハイに唐突的に3500億円にものぼる偶発債務を明示した。それまでシャープの有価証券報告書に開示されていた偶発債務は800億円だったからホンハイにとっては寝耳に水だったに違いない。ホンハイからみれば時間をかけて偶発債務を精査するのは当然だと思う。シャープは本来ならば、会社更生法を申請した上で交渉に当たるべき立場にある。簡単に言えば倒産したも同然の会社だ。管財人同然の経営者が、救ってくれる会社に対し、役員の身分を保証しろとか社員のクビを切るななどと言える立場ではない。シャープは町田らの経営者の内紛で左前になってしまったが、それらが一掃された後に就任した高橋CEOも優柔不断で厚顔無恥で常識を弁えない人物と言えそうだ。だがそれはシャープのDNAだと見れば致し方ないとも思う。でも、日本のマスコミは余りにも視野が狭く偏向し過ぎている。世論を間違った方向に導きそうだ。その方がもっと心配だ。
29日 3月 2016
傷が出来ても自ら治す自己修復性機能を持つ先端材料の開発が盛んなようだ。横浜国大は、航空機エンジン向けの自己修復性高強度セラミックスを開発したとのこと。表面に亀裂が生じると高温の空気が入り込み、セラミックスの中に封じ込めた自己修復材の炭化ケイ素が溶け出し、10分ほどで修復するという。エンジンをセラミックスで軽量化すると燃費を15%も低減出来るが、セラミックスは割れ易いのが欠点と言われていたので実用化の道が拓けるかもしれない。また、富山大では航空材料として広く使われている炭素繊維強化プラスチックの自己修復化に成功した。早稲田大では、断線しても自然に復旧する電子回路を開発した。配線の表面に金のナノ粒子を塗っておくと、断線部に金粒子が引き寄せられ隙間を埋め修復するらしい。関西ペイントは、鉄板の錆びと反応して被膜を作り腐食を防止する保護剤を開発した。日本では自己修復性材料の開発が花盛りだ。一方オーストラリアでは、干すだけでシミが消える繊維を開発したようだ。繊維を特殊な溶液に浸して微小な銅と銀の粒子をコーティングする。これに光を当てると粒子が活性化して漂白剤のように作用し、有機物が分解されるという。シミは40分程度で消え、洗濯を15回しても効果は変わらなかったとのこと。やがて洗濯不要の衣服が出現するかもしれない。化学は面白い。生まれ変わったら、また化学の仕事をしようかなという気分になってきた。
28日 3月 2016
米次期大統領選が前代未聞の展開を見せている。共和党はトランプ降ろしにやっきで、共和党支持者は民主党のクリントン支持に回ろうとしている。一方民主党支持者はトランプ支持に回ろうとしているから面白い現象だ。もしトランプ氏が大統領になったらどうなるかを米証券会社が試算している。主張通り不法移民1100万人をすべて強制送還すると賃金の高い米国人が働くことになり、GDPが5.7%縮小する。海外の製品に高い関税をかけると言っているが、海外でその製品を作っているのは米企業だから自分たちの首を絞めることになる。それらの結果、米株は半値になるという。主義主張を通せば、期待とは正反対の結果が生まれるという笑い話に近い。だが、米国だけを笑っている場合でもなさそうだ。日本では、一時的な効果でしかなかった黒田バズーカの次策としてマイナス金利を導入したが、期待とは正反対に円高・株安に動いていしまった。金融政策だけでは無理として、ノーベル賞経済学者が3人も来日し安倍首相に財政出動を提案した。うっかりその言葉に乗って際限のない財政出動などしようものなら、日本のデフォルトは間違いない。恐ろし話だが、日米に共通しているのは、笑い話のような無責任さだ。世の中、軽薄さと無責任が跋扈しているようだ。
27日 3月 2016
腰を痛めた。それが老々介護の始まりだった。最近テニスもゴルフも比較的調子が良い。多分股関節を曲げる柔軟体操をしていることがプラスに働いているのだと思う。毎日浴槽の中で、膝を伸ばして手で足先を持ち股関節を軟らかくするポーズをとっている。最初の頃は膝を曲げないと手が届かなかった。そのうち膝を伸ばしても手が届くようになり、今では手の平全体で足裏を押さえるところまで軟らかくなった。ところが、3日ほど前いつもの通り膝を伸ばし足先を手で掴もうとした瞬間に右腰に電気が走ったような違和感を感じた。それ以来下を向く動作が出来なくなった。力の入れ方を間違えると、右腰の筋肉が硬直し動けなくなる。朝ベットから起き上がるのも一苦労だ。右腰の筋肉に力が入らないように、騙しだまししながらやっとの思いで起き上がる。ベットに座り靴下を履こうとしても体を前に倒すことが出来ない。膝を曲げようが足先まで手が届かないのだ。仕方なく、カミサンの手を借りて靴下を履かせて貰った。ところが、カミサンも肩を痛めていて手を上に上げる動作が出来ない。足先に靴下を被せて貰ったところから、何とか自力で靴下を履くことが出来た。我が家はほぼ週一で食料品を買い出しに行く。自分が腰を痛めた為カミサンが一人で買い出しに行き、重いものを持って肩を痛めたようだ。普段は元気でも、一つ躓くとそれが波紋のように連鎖していく。思いがけずに老々介護の大変さを経験した。幸い自分もカミサンも軽症で、回復しつつある。老々介護の世界がすぐそこまで忍び寄っていることを実感した次第。
26日 3月 2016
辞書で「新聞」を引くと「社会の出来事について事実や解説を広く伝える定期刊行物とあり、また新しく聞いた話」とある。新聞は定期刊行物ではあるが、内容は「新しく聞いた話」に重きを置いているようだ。新聞のニュースを見て最も気に入らないのは、昨日こんな事がありましたという過去のニュースのことしか書かれていないことだ。過去のニュースも大事ではあるが、ニュースにより価値があるのは過去の出来事ではなく、これから起こるかもしれないことだと思う。近隣で昨日こんな楽しい催しがありましたと伝えられても、今からでは参加出来ない。いいなと思うニュースには、いつもそう思う。では、そういうことが出来るのか、出来ないかと言うと間違いなく出来るのだ。新聞記者にはそういう嗅覚がある。新聞はもっと未来志向になるべきだと思う。例えば、来月日本で国際会議の予定があれば、積極的に議題を取り上げ世論を喚起すれば、会議は実り多いものになる。催し物があれば、面白おかしく宣伝し参加者を増やし盛り上げれば、経済を活性化させる効果もある。更に減少の一途を辿っている新聞の売上部数が増加に変わる期待も出来る。良い事尽くめに思えてならない。新聞の果たす役割のリニューアルを望みたい。
25日 3月 2016
フジTVの凋落が甚だしい。亀山現社長になってから脱兎の如く視聴率最低路線をまっしぐらだ。諸悪の根源は、現社長の若い頃の成功体験にあり、それがフジ全社員のやる気を削いでいると言われている。今や自ら新鮮な企画を言い出す社員は皆無とのこと。まさに成功体験の呪縛と言えそうだ。平日の夕刻に放送している「みんなのニュース」が、4月からリニューアルするという。スクープに力を入れ格調高く仕上げるのかと思いきや、目玉は日替わりで登場する若手イケメン俳優だとか。フジTVは一体何を狙っているのだろうかと首を傾げてしまう。視聴者は、ニュースにはニュースの奥深さを求めている。決して、ニュースを面白おかしくすることではない。それをフジTV首脳は理解出来ないようだ。しかし、考えてみるとこの事実は更に妙だ。フジTVの子会社であるBSフジには、平日毎日放送しているプライムニュースという番組がある。一つのニュースを深掘りし、見応えのあるニュース番組になっている。通り一遍の地デジニュースより理解が深まると称賛されているし視聴率も高い。同じグループ会社でも、質が高く視聴率も取れる番組を制作出来るのだ。フジTVとBSフジでは、経営が違うのかもしれないし、同じなのかもしれない。そんな事は分からない。でも簡単に言える事はある。BSの責任者をフジTVのトップに据えれば、視聴率は直ぐに改善するということを。
24日 3月 2016
一口に人工知能と言っても、それぞれに個性が発揮されるようだ。東芝の地平アイこは三越の受付嬢に、HondaのASOMIは外国首脳来日の出迎えに、ソフトバンクのPepperは約百万円で購入することで家族の一員になれる。ヒト型ロボットは日本の十八番だが、海外では知能そのものの開発が盛んなようだ。つい先日は、Googleのアルファ碁が世界一の囲碁棋士をやっつけて世界を驚かした。マイクロソフトも負けてはいない。インターネット上で一般人らと会話をしながら発達する学習型人工知能Tayの実験を開始した。ところが、たったの一日で実験を中止してしまった。理由はTwitterでの会話を通じて人種差別や性差別、陰謀論を学習してしまい、極めて不適切な発言を連発するようになったためとか。ヒットラーを礼賛してホロコーストはでっち上げと主張したというから驚きだ。Tayは、TwitterやSNSを通して、ユーザーと会話すればするほど賢くなるはずだったという。マイクロソフトは修正してから再実験に望むという。そこでマイクロソフトのTayのことを考えてみた。Tayは本当に間違ったプログラミングをされていたのだろうかと。孟母三遷の教えがある。子供の教育は環境からの感化が大きいものだ。Tayは、TwitterやSNSに染まってしまっただけではないのだろうか。そうであれば実験は間違いではない。TwitterやSNSを通して学習させようとしたこと自体が誤りだと言える。言い方を変えれば、Tayは既にヒトの子供と同じレベルに達しているとも言えそうだ。
23日 3月 2016
甲子園球場での選抜高校野球大会が始まった。何だかいつもと景色が違う。バックネット裏の最前列の最上席に見慣れたラガー男がいない。そこにはドリームシートが設けられ野球少年たちが座って観戦している。今大会から軟式野球チームの小中学生が無料招待されるという。少年野球人口が減少する中でプレーを体感してもらい、多くの子供たちに甲子園出場を夢見てもらう狙いがあるとのこと。素晴らしい企画だと思う。バックネット裏の中央特別自由席はラガー男の定席だった。当初は野球好きに見えて微笑ましい光景と思っていたが、裏では過度な席取りでトラブルが多発していたようだ。ラガー男は何人かでグルになり、力尽くで自由席を独占していたとのこと。まるで暴力団まがいのバックネット裏乗っ取り合戦だ。プロ野球であれば、指定席を金で買える。金の力で最上席を独占するのは自由だし、何の問題もない。しかし、高校野球の自由席の独占は問題が多い。ラガー男を排除出来て良かったと思う。高校野球大会のドリームシートが常設されることを願いたいものだ。
22日 3月 2016
アルツハイマー病と言うと、荻原浩の小説を映画化し渡辺謙が主演した「明日の記憶」を思い出す。若年性アルツハイマー病の残酷さを見事に描いているし、撮影後、ガンで満身創痍の渡辺謙自身が映画の普及とアルツハイマー病への理解を促進するため全国各地を奔走したことが胸を打つ。アルツハイマー病とは、アミロイドベータの蓄積により脳組織が破壊され記憶そのものが無くなっていく病気と理解していた。だから「明日の記憶」とは今日書いた本人のメモが、明日は無くなる記憶として残るメモという意味だと思っていた。ところが、理研の利根川脳科学総合研究センター長らの研究グループが、マウス実験でアルツハイマー病で失われた記憶を、脳神経細胞を刺激することで取り戻すことに成功したとのこと。つまりこの研究は「アルツハイマー病とは記憶が破壊されることではなく、記憶は正常に形成し保存しているが、想起できなくなっている可能性がある」と言う成果が得られたいうことだ。記憶領域が消失することと、記憶領域は存在するが思い出せないということは、全く別次元の世界にある。記憶領域が消失してしまえば、如何なる努力をしても記憶を取り戻す事は不可能だ。だが、単に思い出す機能が欠如しているのであれば、手の打ちようはあるはずだ。まるで、言葉の言い回しのように聞こえるかもしれないが、この研究は天と地をひっくり返す程の価値があるように思える。アルツハイマー病患者は90万人、軽度の症状を含めると400万人にも及ぶとの推計もある。これからも指数関数的に増えていく。恐らく将来は自分もその一員に加わることになるはずだ。利根川先生、研究を加速してと言わざるを得ない。

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