人工知能あれこれ

一口に人工知能と言っても、それぞれに個性が発揮されるようだ。東芝の地平アイこは三越の受付嬢に、HondaのASOMIは外国首脳来日の出迎えに、ソフトバンクのPepperは約百万円で購入することで家族の一員になれる。ヒト型ロボットは日本の十八番だが、海外では知能そのものの開発が盛んなようだ。つい先日は、Googleのアルファ碁が世界一の囲碁棋士をやっつけて世界を驚かした。マイクロソフトも負けてはいない。インターネット上で一般人らと会話をしながら発達する学習型人工知能Tayの実験を開始した。ところが、たったの一日で実験を中止してしまった。理由はTwitterでの会話を通じて人種差別や性差別、陰謀論を学習してしまい、極めて不適切な発言を連発するようになったためとか。ヒットラーを礼賛してホロコーストはでっち上げと主張したというから驚きだ。Tayは、TwitterやSNSを通して、ユーザーと会話すればするほど賢くなるはずだったという。マイクロソフトは修正してから再実験に望むという。そこでマイクロソフトのTayのことを考えてみた。Tayは本当に間違ったプログラミングをされていたのだろうかと。孟母三遷の教えがある。子供の教育は環境からの感化が大きいものだ。Tayは、TwitterやSNSに染まってしまっただけではないのだろうか。そうであれば実験は間違いではない。TwitterやSNSを通して学習させようとしたこと自体が誤りだと言える。言い方を変えれば、Tayは既にヒトの子供と同じレベルに達しているとも言えそうだ。