裁判判決のお国柄

最高裁が夫婦別姓を認めないことを合憲と判決した。100年以上も家族の形を規定し続ける民法の規定に対する判断だ。100年前と今では、人権や家族に対する考え方が相当異なる。男尊女卑が男女平等に変わりつつあるし、独立色の強い女性も増えた。最高裁は同姓に合理性があると言うが、別姓にも合理性がある。従って、同姓だけを認めるのは違憲と言える。文科省のデータによると、科学技術者のうち女性研究者が占める割合は、欧米が40%台なのに日本は15%以下だ。女性の知能が劣る訳ではない。この差は女性の人権に対する認識の差だ。日本の裁判所は人権という面で世界から一歩遅れていると言わざるを得ない。一方韓国では、産経新聞支局長が無罪と判決された。セウォル号沈没事件発生時の8時間、朴大統領が男と密会していて連絡が取れなかったと地元の韓国紙が報道した。産経新聞支局長は、その記事を転用し日本語でウェブサイトに載せた。それを韓国検察が名誉毀損の罪で起訴したのが今までの経緯だ。元々起訴すること自体が無理筋。しかも無罪理由に韓国政府からの情状酌量要望を付け加えた。どうやら韓国には、報道の自由は元々無いし、司法も政府の言いなりのようだ。韓国の裁判所は日本の一周遅れと言えそうだ。