自分の今年の一字は「随」

日本漢字能力検定協会が、2015年を表す漢字は「安」と発表した。テレビを見ていると、今年はその一字に対する感想を聞くよりも「あなたの一字は何ですか」というインタビューが多かったのが特徴的だ。フィギュアスケートの羽生選手は「成」と答えた。完璧の「完」では、やり尽くされてこれ以上の進歩は無いという意味になってしまうから、成功の「成」が当を得た答えだと思う。自分の今年の一字は「随」だ。1年中ブログに何を書くかに相当頭を使った。生憎ブログに対応する漢字は無い。内容的にはエッセーに近い。エッセーは随筆。だから「随」にした。安倍首相は「安」が選ばれたことに対し「安全安心ということでしょう。安・安で安が2倍。安倍です」とダジャレで答えた。では今年の一字に何故「安」が選ばれたのだろうか。国民は今の日本が安全安心などとは思っていない。日米安保で戦争に巻き込まれるかもしれないし、イスラム国のテロもあるかもしれない、年金問題は宙に浮いたままで老後の不安が払拭出来ない。それが現実だ。更に異常気象や偽装問題等々不安を煽る材料は数え上げたら切りが無い。「安」とは、決して首相の言う安全安心ではない。寧ろ安全安心の裏返しである「不安」の「安」なのだ。首相が「安」の字を見て「不安」の「安」かと認識出来るようになれば、日本の政治も少しは好転するに違いないと思うのだが。