トリプルスリーと無冠の監督

今年のプロ野球は、総じて監督はショボいが選手は活躍した年であったと思う。今年の夏頃まで「トリプルスリー」などという言葉は聞いた事が無く、知らなかった。トリプルスリーとは打率3割、本塁打30本、盗塁30を同時に達成した者の称号とのことのようだ。打率、本塁打、盗塁はジャンケンに似ていると思う。コツコツ安打で打率を稼ぐ選手には本塁打の量産は期待出来ない。本塁打を量産する大打者は概してムキムキマンだから素早さに欠け盗塁は望めない。盗塁が得意な選手はピンチランナーとして有用だからピンチの時しか出場せず打席に入るチャンスは少ないので打率を稼ぐ事は難しい。まさに三竦み状態で、カエルとヘビとナメクジみたいだ。そう考えると「トリプルスリー」は破壊的な価値がある。従来から「三冠王」は有名だが、それは打率、本塁打、打点の同時トップ。だが打点は、打率と本塁打の結果に過ぎないとも言える。実質二冠王なのかもしれない。そう考えると「トリプルスリー」は実質的な「野球の三冠王」なのかもしれない。ヤクルトの山田選手とSBの柳田選手は共にトリプルスリーを達成した類い稀な野球選手と言えるだろう。日ハムの大谷選手は二刀流として今期に望んだ。そして結果を出した。打者としても活躍したが、投手部門の三冠を達成した。言う事なし。一方監督は一体何をしていたのだろうかと思う。余りに酷いから個人攻撃はしない。ただ言えるのは、無冠の監督が多過ぎたという事だけだ。