オーストラリア:コアラと鯨

オーストラリアではコアラ700頭、カンガルー5万頭を毎年間引きしているという。コアラを間引く理由は、過剰生息が餓死につながるからとかいう屁理屈だ。昔はコアラの毛皮を取るため狩猟が行われ絶滅の危機に瀕したが、その後保護政策が採られ今ではオーストラリアに観光客を招く福の神になっている。カンガルーの総数は減り続けているようだ。それでも牧場や農園を荒らすという理由で毎年カンガルーを大量に射殺したり撲殺したりしている。オーストラリアと言えば、日本の捕鯨を目の敵にしていることで有名だ。いつもシー・シェパードが登場し、鯨を保護することを口実にヒトに害を与え続けている。オーストラリアはシー・シェパードを支援している。どうやらヒトの命よりも鯨の命を大切にする国のようだ。しかし40年前頃まではオーストラリアの捕鯨は盛んだった。しかも鯨油をとるためであり、ヒトの食糧に供するものではなかった。だが鯨油に替わる石油が見つかり捕鯨は衰退し、今はホエール・ウオッチングに鞍替えしている。コアラを殺しても良いが、鯨はダメという理由が良く分からない。鯨がダメと言われると、何故オージービーフはいいのと問い返したくなる。オーストラリアも歴史を振り返れば、自分に都合がいいように揺れ動いているだけに見える。捕鯨に反対の意見を表明するのはよい。しかし意見を通す為強引な政治力や暴力を駆使することは間違っている。何処の国でも、自国だけが正しいと思い込むのは買い被りというものだ。