草の根人脈の活用

政府は外交強化のため、各省庁が個別に管理していた知日派リストを省庁横断で共有することにしたとのこと。今までは各省庁が日本に招いた海外の知日派や親日派を個別にリスト化していただけだった。これを外交目的に活用するという観点はなかったようだ。こういう草の根人脈は結構威力を発揮するものだ。部下が「その人は僕の叔父です。名刺もあります」と言うと上司が「それ、早く言ってっよぅ」というテレビCMがある。会社全体で名刺情報を共有し仕事に活用するシステム商品のCMだ。人脈は個人の財産との考え方は古い。今では大手商社にも導入されているようだ。もう数十年も前の話になるが、自分が会社勤めしていた時のことだ。産学協同が脚光を浴び、全社レベルで各個人の関わりのある理系大学教授がリストアップされ、研究開発に活用されたことがある。当時は勿論アナログの集計ではあったが役に立ったようだ。民間では数十年前から草の根人脈を活用している。今頃になって共有化する政府は時代に遅れているし、縦割り行政の弊害とも言えそうだ。だが遅きに失したとは言え、やらないよりはやった方が良い。まあ一歩前進と言った所だろう。