ダーティディーゼル

自動車世界販売台数1位であるフォルクスワーゲンVWの不正が発覚した。ディーゼル車の排ガス低減機能ソフトを検査の時だけ稼働させる仕組みになっていて、通常走行時のNOX排出量は約40倍にも上るという。40倍もサバを読んでいたようだ。ただ、その規模が半端ではない。全世界で1000万台以上、リコール費用約8700億円、株価は30%下落、米国だけでも大気浄化法違反で最大2兆円の罰金を科される可能性があるとのこと。CEOは「世界の信頼を裏切ったこと大変心苦しく思う」とコメントしているが、退陣は免れないだろう。信頼回復には年単位が必要だと言われている。極めて深傷だ。VWと言えば、つい先日スズキが資本業務提携の解消をしたばかり。VWはスズキの低価格小型車の開発ノウハウを、スズキはVWの環境技術の提供を得ることが目的だった。ところが、スズキは環境技術を得られないばかりか、契約違反の経営上子会社扱いをされ契約を解消した。VWは何故狂ってしまったのだろうか。長いこと繰り広げられていた社内抗争が元凶なのかもしれない。VWはヒトラーの国民車計画から始まった国民車フォルクスワーゲンだ。ひょっとしてヒトラーの亡霊が現れ店仕舞いをしようとしているようにも見える。少なくとも、クリーンディーゼルはクリーン化競争から脱落し、ダーティディーゼルとして後世に汚名を残すのかもしれない。