バレーもラグビーも

日本ではマイナーになってしまった競技がいま一躍脚光を浴びている。この1週間男子バレーボールがW杯で予想外の健闘をしている。特にNEXT4の石川選手と柳田選手の活躍が目覚ましい。でもその若手を支えているのがセッターの深津選手だという所がまた素晴らしい。会場に詰めかけるファンの数が想定外の大入りとのこと。我が家でも、初めて連日テレビ中継を見入ってしまった。若い人が予想に反して世界レベルの活躍をするのを見るのは極めて爽快だ。今日は更にあり得ないようなニュースが飛び込んできた。イングランドで行われているラグビーW杯のグループリーグで、何と日本が世界3位の南アに34-32で歴史的な勝利を果たしたという。終了間際に同点にするか、勝つかの二択があったようだ。今まで勝ったことのない日本選手の気持ちになれば、誰しもまずは同点を目指したはずだ。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチはスタンドから同点を目指すキックを指示したが、選手たちは勝つためのスクラムを選択したとのこと。ジョーンズコーチといえば、日本ラグビーを世界レベルに引き上げた立役者だ。謂わば神のような存在だ。その神のお導きを無視し、選手自身が決断した勇気が素晴らしい。決断の裏には、モサ達が逃げ出すくらいの地獄の特訓があったことを後から知った。まさに自立した選手が生まれた瞬間だったと思う。「勇気を与えてくれた」という言葉を時々耳にするが、まさに今週のバレーもラグビーも日本中に勇気を与えてくれたと思う。