総論反対各論賛成

安保法案が参院を通過した。でも参院は関所としての機能を果たしたのだろうか。極めて疑問だ。と言うよりは機能不全と言うべきだろう。安保法案に対し国民が心配する問題点は二つ。戦争への箍が外れないのだろうか。徴兵制復活に繋がらないのだろうか、の2点だ。しかし、与党も野党も些細なことに明け暮れて法案の本質が明らかにならなかった。これ程重要な法案が何故空回りしてしまったのだろうか。最大の問題は、最大野党である民主の非にあると思う。問題の本質を捉えられず空虚な質問が多かった。だから大局を失い局地戦に終始してしまったのだと思う。半面自民は救われたと思う。首相にしろ防衛相にしろ、法案を理解していないことがバレバレだ。首相は的外れな喩を何回言ったことだろう。防衛相の意見訂正回数はギネス記録に値するかもしれない。この法案が成立し、戦争への箍が外れ国家の暴走は止められなくなった恐れは充分にある。自分は、日本が集団的自衛権を設定することは必要だとは思っている。しかし今回の安保法案には反対だ。元々自衛隊そのものが違憲であるし、この安保法案も違憲だ。憲法は国家の基本法だから、違反すること自体が間違っている。まずは憲法を改正すべきだと思う。70年間も改正をしない憲法を持っているのは日本だけだ。憲法は時代とともに変わっていくべきものだ。ついでに参院も廃止した方が良い。憲法も組織も実情に合わせてこそ機能するものだと思う。従って、憲法解釈を捻じ曲げた安保法という総論には反対で、改憲後の安保法という各論であれば賛成したい。