遅すぎたレッドカード

国際サッカー連盟FIFAの多数の幹部らが贈収賄などの罪で起訴されたニュースには驚いた。でも反面当然とも受け止めた。米司法長官は「被告らは試合の放映権、W杯の開催地、組織トップの人事を決めるために賄賂を用いていた」と会見で述べた。14人の被告に、12の事件と47の罪というから大掛かりな事件だ。FIFA総会が29日に開催されるので27日に効率良く一網打尽にしたようだ。何故米国主導で起訴逮捕するのかは良く分からないが、立件の証拠固めが面白い。逮捕された副会長の側近である元事務総長が自身の脱税容疑で逮捕されたが、司法取引に応じFIFA幹部との会話を録音するなど捜査に協力したという。まるで映画の世界とそっくりだ。FIFAは巨大な利権を少数の理事だけで決めている。構造そのものが常に金塗れになるようになっている。贈収賄の噂話は昔から取り沙汰されている。寧ろ最近は、賄賂が出せないので開催を誘致出来ないと考えるのが常識になっている。2022年の開催地は日本と争ったカタールに決まったが、その時もオイルダラーには敵わないと思ったものだ。レッドカードが遅すぎた。これを契機にイエローカードも出ないようなFIFAの体質改善を願いたいものだ。