ドローンの規制と開発

首相官邸の屋上に不時着したドローンが発見されたことを皮切りに、連日ドローン事件がニュースを賑わしている。長野善光寺では御開帳の法要の行列にドローンが落下し、浅草三社祭ではドローンを飛ばすと言った少年が逮捕された。それに対応してドローンの飛行を規制する動きが活発化している。ドローンの飛行を直接禁止する法律は無いので、政府はドローンの法規制をドロ縄式に進めることを決めた。市町村は既にある条例の拡大解釈で対応しようとしているし、観光地や公園は飛行禁止の看板を建て出した。そんな状況の中、幕張メッセで第1回国際ドローン展が開かれている。小泉進次郎政務官が視察し、自らインフラ点検用のドローンを操作し、その有用性を実感して「リスクは承知だが可能性を広げたい」とコメントしたとのこと。政治家としては的を射たコメントだと思う。ドローンは新しい領域を拓く技術だ。ヘリコプターでもないし模型飛行機でもない。新たな範中としての基本的な規制も必要だが、可能性を拓くことはより重要だ。官邸のようなエリアを限定して飛行禁止にする力技的な法律は現実的な対策ではない。ドローンの可能性を拓く技術開発を進めると同時に、ドローンが侵入出来ないバリア技術や操縦不能にする技術や撃ち落とす技術などを開発し、総合的に折り合いをつけていくのが現実的な対処だろうと思う。