鉛、ニッケル、リチウムそしてアルミ

20年前頃の2次電池と言えば、鉛蓄電池が主流だったがニッケル・カドミウム蓄電池やニッケル・水素蓄電池が登場し小物電子機器の普及に繋がった。そしてリチウムイオン電池が登場し市場の爆発的な広がりを見せている。当初のハイブリッド車はニッケル・水素蓄電池を搭載していたが、今は殆んどがリチウムイオン電池に置き換わっている。当初は火災トラブルも多かったが、空を飛ぶ飛行機でさえリチウムイオン電池を積む時代になっている。まさにリチウムイオン電池が、我が世の春を謳歌している。ところが早くも強力なライバルが現れそうだ。スタンフォード大学のアルミニウムイオン電池だ。リチウムイオン電池よりも優れている点は、発火しないので安全、充電時間がたったの1分、充放電サイクルが1桁大きく寿命が長い、材料費が安価、薄く折り曲げも可能、と良い所だらけ。残された課題は、電圧とエネルギー密度を上げること。これをクリアーすると商業化出来るという。驕る平家は久しからず。2次電池の世界においても、まるで時代絵巻を見ているようだ。