飛んで火に入る夏の虫

今週翁長沖縄知事が日中友好団体の訪問団の一員として河野元衆議院議長と共に中国に行き李首相と会談した。沖縄県知事なのだから当然訪中の目的は、中国の脅威に曝されている尖閣を含む沖縄諸島への圧力を和らげることかと思っていたが、そうではなかった。「沖縄が琉球王国であった頃は中国の属国であった時代もあり、今後も是非交流の促進を」と言ったとか。火に油を注いだようなものだ。中国側から見れば、飛んで火に入る夏の虫とも言えそうだ。中国のシナリオはヘボ脚本家でも容易に書ける。中国が、沖縄は元々我が国の領土だったから返せと言い出すのは目に見えている。中国は琉球王国の復活を狙っている。もしスコットランドのような独立機運が生じて琉球王国が復活すると、まず中国人が大量に移住し住民投票で中国併合が可決される。ここまでは米国がハワイを併合した方法と同じだ。次は沖縄県民が少数民族のチベットと同じように迫害され、挙句の果て島から駆逐される。そして島は南沙諸島のようにコンクリートで固められ自然が破壊され、軍港と滑走路が建設されて軍人だけが住む一大軍事基地に変貌する。民意を盾に辺野古移設阻止を主張する気持ちは分かるが、中国との接し方は熟慮した方が良い。なにせ今は那覇市長ではなく沖縄県知事なのだから。県知事として沖縄県民の為善かれと思った行動が、沖縄県民を不幸に導いてしまう恐れは充分にある。辺野古移設には、時代を深読みする力が求められている。