世界を救う水浄化技術

パナソニックが廉価な水浄化技術を開発したとのこと。現在世界には綺麗な水にありつけない人々が7億人いて、10年後には28億人に増えると予測されている。廉価な水浄化技術開発は人類にとって喫緊な課題だ。今でも水浄化システムとして逆浸透膜があるが、装置が大掛かりで費用がかかり過ぎる欠点がある。だから低所得者層の多い国々では普及しないが、それらの国々が廉価版を最も必要としている。パナソニックの技術はこうだ。光触媒を汚れた水に分散させ紫外線を照射した後、光触媒をろ過して除けば綺麗な水が得られるというもの。技術のポイントはゼオライト粒子に光触媒である二酸化チタンの微粒子をくっ付けたこと。これにより板状のものに較べ表面積が増え千倍くらい効率が上がったとのこと。紫外線照射すると光触媒により水に溶け込んでいる酸素分子が活性酸素に変わり、この活性酸素が、有害金属や大腸菌や環境ホルモンなどを分解除去するメカニズムらしい。1トンあたりの浄化コストを500円程度まで引き下げるのが目標とのことで、完成が待ち遠しい技術と言えそうだ。日本にはもっと廉価で簡単な水浄化技術もある。日本ポリグルが開発した納豆のネバネバ成分であるポリグルタミン酸で水を浄化する技術。殺菌作用はないので、煮沸か塩素殺菌が必要だが、10リットルがたったの1円と超安価だ。現在世界の40か国に輸出されている。日本ポリグルの浄化方法は簡易で重宝なので村向きで、パナソニックの方は市規模向きのようだ。いずれにしても、日本の水浄化技術が世界を救うことになりそうだ。