一長一短なレーシック

一時流行ったレーシック人気が落ち目のようだ。銀座眼科の杜撰な管理による感染性結膜炎事件や品川近視クリニックの不当表示に対する公正取引委員会の警告などが足を引っ張ったのかもしれない。自分の周りにもレーシック手術を受けた人が何人かいる。知り合いのある女性はレーシックがまだ走りの頃手術を受けた。眼鏡レンズが渦巻く輪になる程のド近眼だったので、術後の裸眼の世界は、自分が生まれ変わったように感じたらしい。レーシックを絶賛していた。ところが先日会った時コンタクトをしていると言う。レーシックは角膜を削り視力を矯正するが、角膜は元の厚さに戻ってしまうかららしい。今は近視に戻っただけだから然程問題はないが、調べてみると後遺症が残るケースもあるようだ。そのうち年を取って白内障が進むと眼内レンズのお世話になることになる。通常眼内レンズは角膜の曲率を測ることで、最適なレンズ度数を決めることが出来る。しかしレーシックをして角膜が歪んでいると、計算上最適なはずのレンズが合わない事態が生じることもあるそうだ。レーシックが一生ものであれば素晴らしい技術だと思うが、数年で元に戻ってしまうのであれば、ハイリスクでハイコストな代物と言えそうだ。レーシックが落ち目な要因は、結膜炎や不当表示ではなく、効果の一過性が証明された所為なのかもしれない。