2人のアツシ

普段関西芸人が出て来るテレビ番組を見ることはない。毛嫌いしているからだ。師走も押し迫り、偶々点けた番組がアツシという関西芸人が司会をしている「いくぞ、こども経済TV」とかいう番組。良質な内容の濃い番組だった。自分の次男はアツシという名前だが、ロンドンブーツのアツシが何故同じ名前なのだろうかと、以前から苦々しく思っていた。これまでの芸人アツシは一言しゃべると如何にもドヤ顔をするので、その仕草が毛嫌いするほど嫌だったからだ。でも一時は国政選挙に出る話題もあったので何かの間違いだろうとも思っていた。ところが今日は違う。髪の毛も金髪から黒髪に変わった。目付きも浮ついた所がない。問題の把握も適切だ。そして機微に観客である子供たちの心を捕えている。最近よく感じることがある。お笑い芸人は才能豊富だ。ドラマにも迫力のある演技をするお笑い芸人も稀ではない。ひょっとすと今後はお笑い芸人が世の中を変えることになるのかもしれないと思うこともある。とすれば、お笑いではなく真摯に生きている我々は一体何だったのだろうかとも思う。人生は劇場だ。笑う者あり、泣く者ありということなのかもしれない。