浮かぶラグビー、沈むバスケ

ラグビー日本代表がスーパーラグビーに参加することが決定した。スーパーラグビーとは、世界の3強である南ア、ニュージーランド、豪州が戦う国際リーグ戦だ。日本はアジアではトップだが、ラグビーワールド杯は通算1勝21敗2分という散々な成績。世界との間には大きなギャップがある。しかし日本ラグビーは名指導者エディ・ジョーンズがヘッドコーチに就任してから目に見えて強くなり、世界の強豪とも対等の戦いが出来るようになってきている。更に2019年には日本でラグビーワールド杯が開催される。スーパーラグビーへの参加は、日本ラグビー界にとって世界レベルに登り詰めるビッグチャンスに違いない。一方バスケットボール界は悲惨だ。国際バスケット連盟から国際活動禁止処分の制裁が下された。数年前から2つのトップリーグを1つにするよう要請されていたが、期限の今年10月までに統合の具体案が提示出来ず、この処分となった。日本バスケ界には、企業アマチュアチームとプロチームが混在するNBLと完全にプロ化されたbjリーグの2つのトップリーグがある。統合失敗の原因は、チーム名から企業名を外すことを拒んだNBL側にありそうだ。日本のスポーツ界は企業が支えてきた。だから必然としてチーム名に企業名が入る。一方外国は地域が支えたので企業名が入ることは殆んどない。しかし国際的なプロスポーツ界では企業名の入ったチームは認めない流れがある。日本バスケ界は、サッカーのように国際化に順応出来なかったということだ。これで更に世界とのギャップは致命的に広がることになる。協会の指導力一つで浮いたり沈んだりするのがプロスポーツの世界のようだ。