トヨタvsアップル

過去最高の営業利益が予想されているトヨタが、部品メーカーに対し今期は値下げを要求しないとの通達を出したとのこと。極めて異例だ。大企業の下請け虐めは万国共通で常態化しているのが実態。円安はトヨタにとっては追い風で増々利益が増える方向にあるが、部品メーカーには逆風になる。このままいけばトヨタだけが大儲けして、下請け虐めの権化と批難されるかもしれない。値下げを要求しないとは如何にも風土に根付いた日本企業のやり方だと思う。ファミリーは増々ファミリー化し強力な絆が築かれるに違いない。一方今を時めくアップルがサプライヤーの日本の中小企業に訴えられたとのこと。コネクター部品の専業メーカーである島野製作所がアップルに技術を盗用され、第三のメーカーが廉価な紛い物を作るようになった。しかもそれをネタに大幅値引きを迫られたばかりでなく、決済済みの在庫にも遡って値下げを要求してきたようだ。更にあろうことか特許を侵害しているとのこと。あくどいこと極まりない。まさに大企業の傲慢さが現れている。アップルやグーグルは税金逃れのため、税金の安い国に利益を移していることで有名だ。企業は正当な活動で正当な利益を上げ、その利益の一部を社会に還元することにこそ存在意義がある。iPhoneやiPadを買う人は、裏事情も理解しながら選択することが肝要だと思う。