地方創生の前に

号泣したり逃げ出したりで、地方議員の政務活動費のちょろまかしは話題に事欠かない。地方自治法では、政務活動費の収支報告書の提出は義務付けられてはいるが、詳細は決められていない。このため誤魔化す輩が多いのが現状だ。ところが高知県議会は、収支報告書のみならず領収書や出納簿などもネットで公開することを決めたとのこと。全ての支出について領収書が必要で、飲食を伴う会合費用は認めないことにしたようだ。じゃじゃ漏れのザルを一滴も漏れない透明な器に替えた条例といえる。地方議員は立候補する成り手も少なく無投票で選出されるケースが多く、質の低下は免れない。手間はかかるが当面は「見える化」して、ちょろまかしを防止するしかあるまい。今後は、地方創生と称して地方にお金が流れ込むのは必至だ。今から「見える化」を全国的に広めておく必要がありそうだ。議員は尊敬されずに、詐欺師に見られる時代になりつつある。残念なことだ。